金属アレルギーをご存知ですか?
金属アレルギーとは金属製の装飾品などに接触する皮膚に発症するアレルギーのことをいいます。
歯科の金属アレルギーは口の中に装着されている金属が直接口の中に接触している部位ではなく多くは口の中から離れた遠くの皮膚などに出ることがあります。
原因としては口の中の金属がイオンとして溶出し、口の粘膜や消化管より体内で吸収され口腔領域だけではなく他の遠隔領域にまでさまざまな皮膚症状が出ることがあります。
口の中に装着されている金属は日本では合金が多くどの金属が原因か特定するには皮膚科にて行うパッチテストを施行する必要があります。
原因が口の中で使用されている金属であれば除去することが症状が軽減されることがあります。
小さい部分の金属であれば保険の白い樹脂(レジン)で修復することも可能です。
当院では被せものや土台など金属を使わずに行うメタルフリー治療を行っております。
※金属アレルギーという皮膚科の医師の診断書があれば前から数えて7番目の冠でも健康保険にてハイブリッドレジン冠(CAD/CAM冠)の治療が可能になりました。
部分の金属(インレー)も健康保険にてCAD/CAMインレーが適用となりました。
日本人の奥歯には右のレントゲン写真のように、金属の被せもの(真っ白く写っている部分)が入っている方が多く見られます。
基本的に歯医者さんで奥歯の神経を治療し根管充填後に土台(メタルコア)を立て、その上に金属の被せものが入るというのが保険診療での通常の治療です。
ここ数年で保険診療も改正され土台はグラスファイバー製の土台(ファイバーコア)が適用となり、被せものもCAD/CAM冠が導入され奥歯でも全く金属を使用せずに治療が可能となりました。
写真の左側が通常保険診療の奥歯の被せものとして適用されていました金属冠です。
右側が金属を使用していないCAD/CAM冠になります。
右の図が通常の歯科保険診療で適用されています(YAMAKIN 株式会社HPより引用)
CAD/CAM冠が入れられる範囲になります。(前歯〜第一大臼歯まで)
(第二大臼歯に欠損がある場合は適用されなかったり、その他ブリッジは適用不可となっております。)
※金属アレルギーと診断されますと上下顎第二大臼歯にCAD/CAM冠が適用となります。
(金属アレルギーに関して診断書が必要になります)
※2022年4月よりCAD/CAMインレーも保険適用となりました。
歯科用金属の種類について
日本の保険診療で使用されています歯科用金属は主に金銀パラジウム合金が用いられており他にはアマルガムなども以前は多く使用されておりました。
合金なので他にも多くの金属が含有されており金属アレルギーと診断されても、なかなか"どの金属に反応しているのか”判断が難しくなります。
皮膚科で金属アレルギーの検査を受けるにあたり参考に下記の金属を記載します。
・ニッケル
・パラジウム
・亜鉛
・コバルト
・アンチモン
・スズ
・クロム
・プラチナ
・イリジウム
・マンガン
・金
・水銀
・インジウム
・アルミ
・(銀)
※口腔アレルギー外来におけるパッチテスト(金属)の結果より抜粋上から発生患者数が多い順になっています。
掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)Palmoplantar Pustulosisとは
掌蹠膿疱症は、手のひらや足の裏に無菌性の小さな膿疱(うみをもった水ぶくれ)
が繰り返し生じる慢性の皮膚疾患です。
膿の中に細菌やウイルスはおらず他人に感染することはありません。
皮膚の症状だけでなく鎖骨や胸骨などの関節痛を伴う場合があり、原因には喫煙、
慢性病巣感染、金属アレルギー、遺伝的素因など複数の要因が指摘されています。
口腔内に潜む2大原因
掌蹠膿疱症に関わる歯科領域の原因は、大きく分けて「病巣感染」と「金属アレルギー」
の2つがあります。
1. 歯性病巣感染(慢性的なお口の炎症)
お口の中にある自覚症状の少ない慢性的な感染巣から、細菌やその毒素、免疫複合体が
血液を介して全身へ運ばれ、離れた手足の皮膚にアレルギー性の免疫反応を引き起こす現象です。
根尖病巣(根尖性歯周炎)
過去に神経を取った歯の根の先端にうみがたまっている状態。
痛みなどの自覚症状がないまま長年放置されているケースが多くみられます。
2. 歯科金属アレルギー
過去のむし歯治療で使用された「銀歯(いわゆるパラジウム合金)」や
「アマルガム(水銀を含む合金)」、「金属の土台(メタルコア)」などが
唾液によって徐々にイオン化して溶け出します。
溶け出した金属イオンが体内のタンパク質と結合して抗原(アレルゲン)となり
、感作された免疫細胞が手足の皮膚を攻撃して発症します。
主なアレルゲン:ニッケル、コバルト、クロム、パラジウム、水銀など
むやみな金属除去は推奨いたしません
事前のパッチテスト等で原因金属が特定されていない段階での安易な金属全除去は、
患者様への負担が大きくなります。
必ず医学的根拠に基づいて計画を立てます。


























