先日歯が痛くて咬めないと来院された患者さん。
数日前に他の医院さんで診てもらっても特にレントゲンでも異常はなく経過観察と
なっていたとのこと。
お口の中をチェックすると一見特に虫歯もなく問題ないように見えますが、銀歯の横の歯
の中央にうっすら破折したような線が認められました
そしてピンセットで歯の破折線様のところを動かすとやはり破折してグラグラの状態。
レントゲンで調べると歯の根の部分まで破折が及んでおりました。
なぜ虫歯もない歯が割れてしまったのか?
答えはお口の中を見ればすぐ分かりました。
本人は自覚していませんでしたが、歯ぎしりによる著明な咬耗(歯の削れ)が認められました。
他にも上下の骨隆起の発達、歯槽骨の発達なども認められました。
残念ですがかなり大きく歯が破折し根まで及んでいましたので抜歯となりました。
歯ぎしりによる口腔周囲への影響として下記が挙げられます。
➀歯の咬耗(削れ)
就寝時の歯ぎしりによる歯への力の負担は日中と比べて5~6倍の力が掛かると言われます。
実際にご自身で通常時に歯ぎしりを行ってみても歯をすり合わせたときの音を鳴らすことは
ほとんどできません。(咬合力が強い患者さんの場合時々咬み合わせると小さく音がなる方
もいらっしゃいます)
②上下骨隆起や歯槽骨の発達
上顎の口蓋部にできる口蓋隆起(こうがいりゅうき)、下顎の舌側にできる下顎骨隆起
(かがくこつりゅうき)や歯を支える周囲の骨(歯槽骨)が発達している場合、歯ぎしりや
咬みしめ癖がある患者さんを多く見かけます。
③咬筋部の肥大
咬筋(こうきん)は下顎の両側の外側にある筋肉で上下の歯を咬みしめると膨らみます。
歯ぎしりをにしている方は夜間に過大な力で咬み合わせたり、擦り合わせることで咬筋
が発達します。エラが張ると言われる状態は骨格の場合もありますが、発達した咬筋により
もたらされる場合があります。
④顎関節症
就寝時の歯ぎしりは日中と比べて5~6倍の力が掛かると記載しましたが、その力は歯だけではなく
周囲の筋肉や顎関節部にも大きな負荷が掛かります。
特に起床時に顎関節周囲や咬筋部などに痛みが強くなる場合は就寝時の歯ぎしりが影響している場合
があります。
通常検診でいらっしゃった患者さんに上記の特徴があり指摘した場合半分以上の患者さんは自覚が
ありません。
知らないうちに歯ぎしりで歯が少しずつ削れ短くなり、少しずつ骨隆起も年月かけ発達してきます。
下記の写真は下顎骨隆起(かがくこつりゅうき)です。
歯の内側にある骨の盛り上がりが骨隆起になります。
あと歯の切端は削れフラットになっています。この症例はかなり大きな骨隆起になりますが、患者さん
は指摘されるまで気付いていませんでした。
歯ぎしりに対する対処法としましては就寝時にマウスピース(ナイトガード)を装着することで歯や周囲
の筋肉などによる負担を軽減することができます。
保険適用がされていますので気になる方は歯科医院を受診し相談されてはいかがでしょうか。
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