よくあるご質問

2026.09.03更新

日常生活の中での転倒やスポーツ、自転車の事故などで「あごを強打してしまった」

という経験はありませんか?

受傷直後は「打撲しただけだから冷やせば治るだろう」と思っていても、時間が経つにつれて

以下のような症状が出てくることがあります。

⚫️口があまり開けない(開口障害)

⚫️奥歯が当たらず、前歯しか噛み合わない

⚫️いつもと噛み合わせの位置がずれている感覚がある

⚫️口を開閉すると耳の前あたり(あごの関節)が激しく痛む

もしこのような症状が出ている場合、単なる「打ち身」ではなく、骨や関節に深刻なダメージが

及んでいる可能性があります。今回は、あごを強打した後に生じるトラブルの原因と、

受傷時の初期対応について詳しく解説します。

  

 なぜ「口が開かない」「噛み合わない」状態になるのか?

あごの先端(オトガイ部)などを強くぶつけると、その衝撃はあごの骨を伝わって耳の前にある

「顎関節(がくかんせつ)」や頭蓋骨方向へと逃げていきます。そのため、ぶつけた場所とは別の

場所に問題が起きることが珍しくありません。

 

主な原因として以下の4つが考えられます。

① 下顎骨骨折(かがくこつこっせつ)/下顎頭骨折(かがくとうこっせつ)

衝撃により、下あごの骨や、耳の付け根近くにある「下顎頭(あごの関節の突起部分)」

にヒビが入ったり折れたりしている状態です。骨折によって骨の位置がずれると、

劇的に噛み合わせが変化します。

 

② 顎関節脱臼(がくかんせつだっきゅう)

衝撃や打撲の反動で、あごの関節の骨(下顎頭)が関節のくぼみから外れて戻らなく

なっている状態です。「口が閉じられない」「顎が前に突き出たままになる」といった症状が見られます。

 

③ 顎関節捻挫・関節内出血

関節周囲の靭帯や関節円板(クッション組織)が強く圧迫・損傷され、関節の中で炎症や内出血を

起こしている状態です。腫れや血液が溜まることで顎が押し出され、一時的に噛み合わせが狂うことがあります。

 

④ 筋肉の強い炎症・緊張(筋スパズム)

強い衝撃や痛みを防御しようと、あごを動かす筋肉(咬筋や側頭筋など)が強く硬直(スパズム)し、

口を開けられなくなるケースです。

 

 

関節突起骨折

 

ステップ1:全身状態・頭部症状の確認(最優先)

あごを強打した場合、頭部や脳にも強い衝撃が加わっています。

もし以下のような症状がある場合は、歯科ではなく直ちに救急車を呼ぶか、

脳神経外科・救急外来を受診してください。

意識がもうろうとしている、気を失った

吐き気・嘔吐がある

激しい頭痛、めまい、ふらつきがある

 

ステップ2:無理に動かさず「安静」を保つ

「噛み合わせがズレているから」と、無理に元の位置に戻そうとしてカチカチ強く噛んだり、

無理やり大きく口を開けようとしたりしてはいけません。

骨折や靭帯の損傷が悪化する恐れがあります。

 

ステップ3:冷やす(アイシング)

腫れや痛みを抑えるため、氷嚢や保冷剤を清潔なタオルで包み、患部(痛むあごや耳の前あたり)

を外側から冷やします。

 

ステップ4:歯やお口の中の確認

歯がグラグラしていないか、折れていないか、歯茎から大量に出血していないかを確認します。

 

 

そのまま放置するとどうなる?

「痛みが少し引いたから」と放置してしまうのは非常に危険です。

 

変形治癒(骨がズレたまま固まる): 噛み合わせが二度と元に戻らなくなり、正常に

食事ができなくなる原因になります。

 

顎関節強直症(がくかんせつきょうちょくしょう): 関節内の出血や骨折部が癒着し、

あごが完全に開かなくなる重篤な後遺症が残ることがあります。

 

 何科を受診すべき?

あごの打撲、開口障害、咬合異常がある場合は、「歯科口腔外科」を標榜している歯科医院

または総合病院の口腔外科をできるだけ早く受診してください。

歯科医院では、パノラマレントゲンや歯科用CTを撮影することで、目視では分からない

関節内部や骨折の有無、歯根の破折などを詳細に診断することができます。

 

まとめ:違和感があればなるべく早めに受診を

転倒によるあごの強打後、「口が開かない」「噛み合わせが合わない」と感じる場合、見た目以上に

骨や関節へダメージが及んでいるサインです。

早期に適切な固定や治療を行えば、後遺症なくきれいに治る可能性が高くなります。

 

 

監修 

 赤嶺歯科クリニック 院長 赤嶺雄志

 

 

投稿者: 医療法人誠志会 赤嶺歯科クリニック

2026.04.07更新

 いびき治療を検討する際、最初に行くべきは歯科医院ではなく

医科(睡眠外来・耳鼻咽喉科など)」です。

なぜなら、いびきの背後に隠れる「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の診断は医科でしか

行えないからです。

また歯科で作製するマウスピース(スリープスプリント)は、医科での適切な診断と

紹介状がない限り単なるいびき解消目的では保険適用外(自費診療)となる点に

注意が必要です。

⚫️なぜ「医科」がファーストチョイスなのか?

「いびきがうるさいからマウスピースを作りたい」と直接歯科を訪れてもすぐに保険で

治療を始めることはできません。それには重要な理由があります。

疾患の特定が必要: いびきは単なる騒音ではなく、喉が塞がって呼吸が止まる

「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」のサインである可能性があります。

睡眠時無呼吸症候群かどうかの確定診断を下せるのは、医師(医科)のみです

。歯科医師は診断結果に基づき、装置を作製する役割を担います。

 重度の無呼吸症候群の場合、マウスピースよりもCPAP(シーパップ:経鼻的持続陽圧呼吸療法)

が優先されるケースがあり、自己判断での歯科受診は適切な治療を遅らせるリスクがあります。

 医科での検査(簡易検査やPSG検査)を受けずに歯科でマウスピースを作る場合は、いかなる理由

があっても保険を適用させることはできません。これは、厚生労働省の定めるルールに基づいています。

 

OA(オーラルアプライアンス)とは

睡眠時無呼吸症候群(SAS)やいびきの治療に用いられる歯科用マウスピースの総称です。

一般的には「スリープスプリント」とも呼ばれます。

下顎を上顎よりも数ミリ前方に固定することで、就寝中に喉の奥(気道)が塞がるのを

物理的に防ぎ、スムーズな呼吸を助ける役割を果たします。

 

⚫️スムーズにいびきを治すためのステップ

効率よく、かつ適切な費用で治療を受けるための推奨ルートは以下の通りです。

医科を受診: 睡眠外来や耳鼻咽喉科で「いびきと無呼吸の検査」を希望する。

診断を受ける: 検査結果に基づき、医師から「マウスピース治療が適応」と判断される。

紹介状をもらう: 提携している、もしくはお近くの歯科医院への紹介状を書いてもらう。

歯科で製作: 紹介状を持参し、保険適用で自分専用のスリープスプリントを作る。

 

 

監修 

 赤嶺歯科クリニック 院長 赤嶺雄志

 

投稿者: 医療法人誠志会 赤嶺歯科クリニック

2024.06.20更新

口腔内を観察していると歯ぎしりをしているとすぐわかる特徴がいくつかあります。

その中でも特徴的なのは歯の咬耗(こうもう)です。

人間は寝ている時の歯ぎしりの力は通常の咬合時の数倍の力が掛かると言われています。

これだけの力が掛かるということは歯や顎関節及び周囲の筋肉などにかなりの負荷が

掛かります。

では実際に歯が削れてしまうとどのような状態になるのかあまり歯ぎしりをしていない

人とかなり歯ぎしりを行っている人の模型にてご説明します。

通常の歯列

こちらはほとんど歯ぎしりをしていない人の歯の状態

歯の溝がはっきりしており先端がなだらかに山になっています

 

 

歯ぎしりでの咬耗のある歯列

こちらがかなり歯ぎしりをされている方の歯牙の状態

歯ぎしりをする時ガイドしている犬歯を中心に青い矢印部分が削れて平坦になっています

 

このぐらい歯が削れていても無症状な方も結構います。

しかし詰め物や被せ物が入っていると脱離したり欠けやすかったりすることもあります。

削れていくことでかなり長い時間を掛けてですが咬み合わせの高さも低くなっていきます。

歯が短くなり咬み合わせの高さが低くなりすぎると、歯科治療をする際に被せ物をしたり

インプラントや義歯を作る場合に支障をきたす場合がございます。

 

他には口腔内に現れる特徴としては口蓋隆起、下顎骨隆起、歯槽骨の発達

口腔外ではエラの発達(咬筋部の発達)などが挙げられます。

 

自覚する症状が無くても歯科医院にてこれらのチェックを受けてみてもよいかもしれません。

 

予防する方法としては就寝時に装着するマウスピース(ナイトガード)やボトックス注射など

がありますのでご相談ください。

※ナイトガードは保険で作製可能です

 

監修 

 赤嶺歯科クリニック 院長 赤嶺雄志

 

 

 

投稿者: 医療法人誠志会 赤嶺歯科クリニック

2024.03.28更新

何かに集中している時などについ噛みしめてしまっている、スマートフォンを操作していて

うつむいている時に噛んでしまっている方けっこういらっしゃるのではないでしょうか?

顎関節症で相談にいらした患者さんにチェックすることの一つとしてお口を軽く閉じている時

の上下の歯の咬み合わせを確認します。

下記の2枚の写真お口を閉じている時正しいのはどちらでしょうか?

顎関節      TCH

正解は上下の歯が少し離れている状態です。

 

よってお口を閉じている時に上下の歯を咬み合わせている状態が多いという方は

TCH(Tooth Contacting Habit)歯列接触癖ということが疑われます。

1日の中で歯が接触している時間は数十分に過ぎません。

仕事で集中している時やスマートフォンを操作し夢中になり下を向いている時、

ストレスなどで噛みしめてしまっている場合かなり多くの時間上下の歯が接触している

ということになります。

 

では上下の歯が噛み締める時間が多くなるほどどのような悪影響が出るか解説します。

①噛み合わせる時間が長くなることで周囲の筋肉(咬筋、側頭筋、胸鎖乳突筋、僧帽筋)

 などが緊張状態になり咀嚼筋痛や肩こり、頭痛、首の痛みなどを引き起こすことがあります。

②顎関節の関節頭が噛み合わせる時間が長くなることで後方に圧迫され同部の疼痛や

 クリック音や雑音、開口障害を引き起こす原因になることがあります。

③上下の歯が長い時間接触することで歯牙自体に負荷が掛かり歯周病の歯が悪化して

 動揺や痛みを引き起こすことがあります。

 

TCH(歯列接触癖)がある方の口腔内の特徴として舌の側面や頬の粘膜に痕がついて

いることがあります。

 

TCHの改善法としては単純なことですが、歯を噛みしめているなと感じた時に離すことが

一番となります。

より意識するためにお部屋などに上下の歯を離すなどを紙や付箋などに書いて貼ることで

意識することができます。

もしも噛みしめているなと感じた場合はゆっくりと深呼吸することも大事です。

近年スマートフォンを長時間使用することでうつむいた状態となり首に負担が掛かる

ストレートネックも問題となっていますがその悪い姿勢を行うと噛み合わせる時間も

増えてしまう傾向にあります。

スマートフォンを使用する時間を減らしたり、姿勢を良くして使用することで色々な部位の

負担を減らすことができるかもしれません。

 

 

監修 

 赤嶺歯科クリニック 院長 赤嶺雄志

 

投稿者: 医療法人誠志会 赤嶺歯科クリニック

2024.03.03更新

顎関節症(がくかんせつしょう)の原因としては色々とありますが、スポーツや

転倒時に下顎をぶつけたことにより発症する場合があります。

この場合は外傷性顎関節炎といい下顎に強い受外力を受けたことにより、

顎関節周囲に衝撃が加わることで同部に痛みや開口障害などが発症します。

基本的には大きく口を開けたり、固いものを咬まないようして安静にすれば数日程度で

徐々に収まってきます。

痛みが強ければ消炎鎮痛剤を処方して痛みを抑えます。

しかしこれをきっかけに顎関節症となって慢性化するケースもあるのでその際は治療が

必要となる場合がございますので精査が必要となります。

 

ただし外傷時の鑑別疾患として下顎骨骨折や下顎骨関節突起骨折があります。

下顎骨骨折だと骨折部位周囲に腫脹や圧痛を認め、咬み合わせがずれたり、お口の開閉口や

咬み合わせ時に痛みがでます。

 

下顎骨関節突起骨折の場合は関節部周囲に痛みが出たり、開口時に顎が偏位します。

 

症状が強い場合は歯科医院を受診しレントゲン撮影などを行いチェックを受けた方が

良いと思います。

骨折が疑われる場合は口腔外科を紹介し精査及び整復治療等を行います。

 

 

監修 

 赤嶺歯科クリニック 院長 赤嶺雄志

投稿者: 医療法人誠志会 赤嶺歯科クリニック

2023.11.07更新

アゴが外れるとはいわゆる顎関節脱臼(がくかんせつだっきゅう)のことを言います。

顎関節脱臼を起こしたときは主にどのような状態になるか下記に記載します。

 

●開口したままの状態になり口を閉じることが出来なくなります

●開口した状態のままになりますので上手く話すことが出来なくなります。

●上手く唾液を飲み込めなくなりますので唾液が垂れ続けます。

●食事はほとんど採ることはできません。

 

顎関節脱臼になる主な原因としては大きくあくびをした時などに下顎頭が大きく可動域を

超えてしまった場合に下顎窩に戻らなくなることで起こります。

顎関節

 ①こちらは閉口時の下顎頭の位置です(黄色矢印)

 

顎関節

②こちらは大きく開口して下顎頭が関節結節を超えて下顎窩に戻れなくなってしまった状態です。

 

顎関節脱臼は習慣性顎関節脱臼の患者さんの場合は自身で整復できる場合もありますが、ご自身

で戻せない場合は口腔外科などや歯科医院を受診し顎関節脱臼整復術を行なってもらい本来の

位置に戻してもらわなければいけません。

 

今回のご相談のように口が開きにくくなり会話等がちゃんとできるようであれば顎関節脱臼では

なく関節円板の前方転移などの可能性があるかと思われます。

このようなケースでは様子をみても改善が見られない場合は歯科医院を受診しチェックを受ける

必要があるかと思います。

 

監修 

 赤嶺歯科クリニック 院長 赤嶺雄志

投稿者: 医療法人誠志会 赤嶺歯科クリニック

2019.07.24更新

顔面に痛みが発生する原因として上顎洞炎や三叉神経痛、顎関節症などがあります。

上記の疾患は時として歯の痛みとして間違われることがありますが顔面の感覚を

支配しています三叉(さんさ)神経を圧迫して出る痛みを三叉神経痛といいます。

三叉神経痛は通常片側に発症し、頬部辺りに痛みが出て顔を洗ったり歯磨きをした時

などに痛みが出現することがあり非歯原性歯痛に分類されます。

触わると痛みを誘発するトリガーポイントがあります。

歯を治療しても痛みがなくならないケースなどで同疾患であった場合もあります

ので精査が必要です。

 

監修 

 赤嶺歯科クリニック 院長 赤嶺雄志

投稿者: 医療法人誠志会 赤嶺歯科クリニック

2019.06.10更新

舌に器質的変化が認められずピリピリとした痛みが出るなどの場合舌痛症(ぜっつうしょう)が疑われます。

特徴としては中高年の女性に多く仕事や集中して作業をしている時などには症状がなくなると言うことです。

あと唾液の減少に伴う口腔乾燥やカンジダ症によって引き起こされる場合があります。

その他には歯が欠けていたり、歯ぎしり等により歯に鋭縁部があり舌に接触している場合も舌に痛みが出る

場合もあります。

もちろん上記以外の原因がある場合もありますので心配であれば受診してチェックを受けたほうが良いと思います。

 

 

監修 

 赤嶺歯科クリニック 院長 赤嶺雄志

投稿者: 医療法人誠志会 赤嶺歯科クリニック

2018.10.24更新

舌の裏側にある筋(舌小帯)が短かい方がいます。

通常は舌を挙上すると上顎の口蓋(こうがい)部分に触れることが出来ますが

舌小帯が短いと触れることが出来ません。

舌を挙上すると舌の形がハート形になったりします。

このような状態を舌小帯短縮症もしくは舌小帯強直症と呼びます。

 

分類として下記のようなものがあります。 

伊東の分類(改変)

第1度:咬合平面を越えるが口蓋に達しない

第2度:舌尖端が少し遊離し、咬合平面をわずかに越える。

第3度:舌尖端が完全に口腔底に癒着し、まったく挙上できない。

 

舌小帯が短ければ舌の動きが制限されるため発音障害などが出る可能性があるため

幼児期などに手術(舌小帯伸展術)で小帯を切除する場合があります。

以前は幼児期などに切除することも多かったですが近年では機能訓練などを行い

切除するケースは少なくなっているようです。

 

大人になり舌小帯短縮症で手術をするケースはあまり多くありません。

手術をして舌の可動範囲は広がっても発音の仕方などは小児期で獲得されて

いるのであまり変わらないことが多いようです。

なので上記の分類でも第3度ぐらいの状態でなければ手術を行う必要はあまり

ないかもしれません。

 

 

 

 

投稿者: 医療法人誠志会 赤嶺歯科クリニック

2018.04.27更新

歯周病で歯茎が腫れることはよくありますが急に全体が腫れたりだだれてしまう

ような場合は急性壊死性潰瘍性歯肉炎(ANUG)が疑われます。

特徴としては辺縁歯肉や歯間乳頭部の壊死および潰瘍が急に出現し強い口臭や

歯磨き時の易出血や接触痛及び発熱等が見られます。

下記の写真のように歯肉炎が腫れて灰白色になります。

ANUG

 原因としてははっきりとしていませんが細菌の増殖や混合感染、体の抵抗力の

低下や口腔内の清掃不良などが挙げられます。

治療方法として抗菌薬の投与や清掃、洗浄などを行います。

ご自身では歯ブラシ時歯肉に痛みがあり清掃困難なので歯科医院を受診し処置を受けた

ほうが良いと思われます。

 

投稿者: 医療法人誠志会 赤嶺歯科クリニック

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