マウスガードというとボクシングや格闘技などで選手がしているのをみることが
多いですが最近ではプロ野球やサッカー選手が使用しているのを結構見かけるように
なりました。
スポーツマウスガードの効果として下記のような効果があげられます。
①外傷の予防ならびに軽減
②脳震盪の抑制
③運動能力の向上
マウスガードには市販のお湯につけて軟化し口腔内で直接成形するタイプと歯科医院
で型を採り製作するカスタムメイドタイプなどがあります。
市販のものは異物感が強かったり、しゃべりにくい、呼吸しづらいなどがあるようで
我慢して使用していたり使用をやめてしまうケースも多いようです。
今回はどうやってマウスガードを作製しているかなどをご紹介します。
カスタムメイドタイプには2種類ありシート1枚で作製するシングルレイヤー
マウスガードと2枚以上のシートを重ねて作製するマルチレイヤーマウスガード
があります。
一般的にはシングルレイヤーのタイプが多く使用されています。
マルチレイヤータイプは必要な厚みを確保しながら違和感の強い部分の厚みを容易に
抑えることができることが特徴です。
自分用にマルチレイヤータイプを作製してみました。
まず歯型を採り模型に外形線を記入
成形器に模型を乗せEVAシートを加熱
EVAシートが加熱されたらプレス 吸引⇒加圧
加圧したほうが吸引のみのタイプより適合性が上がります
外形線通りカットし咬合器上で初期咬合調整
次は透明のシートを用いて2枚目のラミネート
再びこれをカット
咬合器上で最終咬合調整
研磨して完成
マウスガードのデザインや厚さなどはスポーツの種類、レベル、外傷の有無などで
変わってきます。
マウスガード材は厚みが増すほど衝撃吸収率が上がるとされているためコンタクト
スポーツなどでは直接外力が加わりやすい前歯部唇側においては基本的に約2~3mm
の厚さが必要と思われます。
私も学生時代ラグビーをしていたので大学でシングルレイヤータイプのマウスガードを
作製してもらい試合で使用しましたが試合開始後数分でしゃべりづらく苦しかったので
外してしまいました。
(当時医歯薬リーグはマウスガードは義務化されていませんでした)
練習から慣らしておけば良かったのですが・・・
やはり競技の種類などでデザインや厚みなどは調整しながら慣らしていくほうがよいと
思います。
咬みあわせの調整も大事でせっかく作製したマウスガードも咬みあわせの調整が十分で
ないと効果が減ります。
今回自分用にマルチレイヤータイプのを作製しましたが筋トレぐらいにしか使用しないと
思うのでシングルレイヤータイプで十分と思います。
赤嶺歯科クリニックではスポーツマウスガードの普及をしていきたいと考えています。
競技スポーツをしている選手でマウスガードを使用してみたいと考えている方でマウス
ガードの使用感などに関してアンケートなど協力していただける方に無償で作成いたします。
もし興味がございましたらTI-DAのメールかHPのメール相談のメールフォームよりご連絡
ください。