舌の裏側にある筋(舌小帯)が短かい方がいます。
通常は舌を挙上すると上顎の口蓋(こうがい)部分に触れることが出来ますが
舌小帯が短いと触れることが出来ません。
舌を挙上すると舌の形がハート形になったりします。
このような状態を舌小帯短縮症もしくは舌小帯強直症と呼びます。
分類として下記のようなものがあります。
伊東の分類(改変)
第1度:咬合平面を越えるが口蓋に達しない
第2度:舌尖端が少し遊離し、咬合平面をわずかに越える。
第3度:舌尖端が完全に口腔底に癒着し、まったく挙上できない。
舌小帯が短ければ舌の動きが制限されるため発音障害などが出る可能性があるため
幼児期などに手術(舌小帯伸展術)で小帯を切除する場合があります。
以前は幼児期などに切除することも多かったですが近年では機能訓練などを行い
切除するケースは少なくなっているようです。
大人になり舌小帯短縮症で手術をするケースはあまり多くありません。
手術をして舌の可動範囲は広がっても発音の仕方などは小児期で獲得されて
いるのであまり変わらないことが多いようです。
なので上記の分類でも第3度ぐらいの状態でなければ手術を行う必要はあまり
ないかもしれません。