こんにちは。院長の赤嶺です。
10月1日は「日本酒の日」とされています。
これは新米が収穫され、酒蔵が日本酒の仕込みを始めるのが10月であることに
由来するそうです。
お酒が好きな方も多いと思いますが、実は、日常的な飲酒にはお口の病気を
引き起こす危険性もあります。
お酒好きに忍び寄る意外なリスク
「毎日の晩酌が楽しみ」このような方は特に注意が必要です。飲酒の習慣はお口の病気を引き起こすだけでなく、最悪の場合、歯を失ってしまう
リスクもあります。
ある調査によると、飲酒量の多い人は少ない人と比べて歯が20本以下になるリスクが
女性で約1.6倍
男性で約1.2倍
さらに女性では、すべての歯を失うリスクが約3.2倍にも達すると報告されています。
飲酒習慣に潜む3つの落とし穴
歯を失う主な原因は「むし歯」と「歯周病」で、これらの病気は食生活や喫煙などの生活習慣と
深く関わっています。
飲酒もそのひとつで、次の3つの落とし穴がむし歯や歯周病のリスクを高めます。
【落とし穴 1】だ液が減って菌が増殖
アルコールには利尿作用があり、体の水分が減ることでだ液の分泌も少なくなります。
だ液には細菌を洗い流す効果があり、お口の中を清潔に保つ役割があります。
そのため、だ液が減少すると、お口の中で細菌が急激に増えていきます。
【落とし穴2】飲んだ後の「歯みがき忘れ」
飲酒したあとは就寝前の歯みがきもつい面倒になったり、忘れたりしがちです。
しかし、ただでさえだ液が減少している中で汚れを残したまま眠ってしまうと、
細菌の増殖がさらに加速し、むし歯・歯周病のリスクを高めます。
【落とし穴3】お酒の「酸」で歯が弱くなる
お酒のなかには、白ワインや酎ハイ、サワーなど、酸が強めのものも少なくありません。
こうしたお酒に含まれる酸が歯の表面を少しずつ溶かしていき、弱くなったところから
むし歯が進行しやすくなります。
お酒を楽しむために定期的な受診を
「お酒をやめたほうがいいのか」と不安になった方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、大切なのはリスクを知ってお酒と上手に付き合うこと。
禁酒する必要はなく、「適量を守る」「飲んだら磨く」を徹底するだけでも、歯の負担は大きく減らせます。
さらに、プロによるクリーニングやチェックを定期的に受けながら、小さな変化にも早め対処
していくことが肝心です。
日々のお酒を健康的に楽しむために、歯科医院でのチェックを習慣にしましょう。